【不安全行動(ミス)への指導】~不安全行動(ミス)のタイプ別指導~第27回

安全管理
ひこたろ
ひこたろ

部下がミスをした際に、「何でそんなミスをするんだ!!」と一方的に指導していませんか?

安全担当者
安全担当者

え?でも実際にミスをしたのは本人だから、本人に直接しっかりと指導する必要があるよね。

ひこたろ
ひこたろ

ミスをした本人が悪くない場合はどのように指導すべきだろう?

 

安全担当者
安全担当者

う~ん、感情的に本人を叱ってしまったときもあれば、しょうがないとあきらめてしまった場合もあるなぁ。

ひこたろ
ひこたろ

今回は、不安全行動のパターンを理解し、パターン別にどのように指導・対策をすべきかを解説するよ。

ミスをした場合に、ワンパターンの指導であれば、部下との関係性が悪くなり、本質的な改善につながらない場合が多いよ。

1.不安全行動(ミス)の分類
ひこたろ
ひこたろ

まずは、ミスの分類を説明するよ。

次の資料では、ミス(=ヒューマンエラー)の種類を示しています。

ミス(=ヒューマンエラー)には4つの分類があります。

スリップ:図らずも(意図せずに)思い違いなどによるミス
ラプス :図らずも(意図せずに)し忘れてしまうミス
ミステイク:意図した行為として、設定した目標が間違ってしまうミス
違反  :意図して不適切な目標を立てたことによるミス
2.スリップ、ラプスへの指導
スリップ、ラプスというものは、意図しない行為に分類されています。
つまり、自らが意識的に行動しない慣れた作業と考えてください。
スリップ認識間違い(=正しい行動や手順を認識できていない)
ラプス記憶の失敗(=どこまでやったかを忘れる、何をやるんだっけ)
これは、年齢を問わず、作業を習熟することの代償として起こるミスとも言われています。
慣れた頃が一番危ない!という言葉も、スリップを発生させやすいものと感じますし、
高齢の方がラプスを引き起こす可能性も高いと感じます。
ひこたろ
ひこたろ

この事象に対しては、どのように指導すべきでしょうか?

安全担当者
安全担当者

これは、人間の性質的な部分だから、本人を叱ってもどうしようもないように感じます。

ひこたろ
ひこたろ

そうだね。個人の能力差はあるかもしれないけど、誰でも起こる事象だと考えるべきだよね!

スリップ、ラプスは習慣化された作業で起こるケースが多くなっています。
習慣化された作業のなかで、絶対に守るべき部分(災害などにつながる部分)を強調する環境づくりが必要になります。
具体例としては、「指差呼称や注意表示」「手順書での強調」「定期的な重点教育」「発言の間違いがないかを都度確認する」などがあります。
慣れた作業は、放っておくと意識しない状態になるので、いかに意識づけできるかが重要になります。
決して、特定の個人が悪いわけではありません。
3.ミステイクへの指導

ミステイクは、自らが意図して行動した結果、目標が間違っていたものです。

人間は、パターンマッチングを好みます。私たちは、類似したパターンを見つけたいと強く思い、過去の問題解決ルールを適用しようとします。

しかし、これらのパターンやルールが間違っていることがあります。

ひこたろ
ひこたろ

このような事象にはどのように指導すべきでしょうか?

安全担当者
安全担当者

これは、そもそものルールや手法が間違っていたから、本人は悪くないように感じます。

ひこたろ
ひこたろ

そうだね。ただし、本人や職場が良いと思って起こした行動パターンが間違っていることは明確なので、しっかりと対策は必要だよね。

ミステイクは、トラブル発生時や普段の作業と異なる場合に発生しやすい事象です。

過去の災害を起点に作業を見直した場合で、実はリスクが高まってしまった場合などもこれにあたるのではないでしょうか。

こちらの対策は、「個人判断を極力しない」「トラブル発生時は、止める・呼ぶ・待つの徹底」「普段の作業手法の定期的な見直し」「認知バイアスの認識・教育」などがあげられます。

類似したパターンを見つけてしまう性質を理解したうえで、日ごろの作業手法の見直し・トラブル時の対応徹底が必要です。

決して、特定の個人が悪いわけではありません。

4.違反(バイオレーション)への指導

違反は、自らが意図して、不安全な行動をすることです。

具体的には、2つの作業をつなぎ合わせてしまう「省略行動」、規定されているルール通りに行動しない「近道行為」などがあります。

ひこたろ
ひこたろ

このような事象にはどのように指導すべきでしょうか?

安全担当者
安全担当者

これはずばり不安全行動であり、本人が悪い!本人にしっかりと叱るべき内容だと思います!!

ひこたろ
ひこたろ

そうですね。っと言いたいところなんだけど・・・

なぜルールを破ると思いますか?

安全担当者
安全担当者

そ、それは・・・・・・よく分かりません。

ルールを意図して破る場合には、理由があります。

見込まれる損失よりも利益のほうが大きいときに違反が行われます。

これは人間の習性だという理解もできるのです。

違反を行いやすい人の特徴を下記します。参考にしてみてください。

・若い男性
・自分のスキルを他人と比較して高く評価している人
・比較的経験が豊富で、エラー傾向のない人
・災害などの前歴がありそうな人
・他人の考えや、結果の否定的な部分を気にしない人

以上のような傾向を参考に、管理者は注意深く作業者の行動を見ておく必要があります。

しかし、違反を見つけた場合は、叱ったり、懲罰を与えることは効果的ではありません。

しっかりと自らの特徴を認識させることにより、行動を改めさせる必要があります。

具体的には、自らの特徴の認識を教育・正しい作業手法の訓練などがあげられます。

5.まとめ
ひこたろ
ひこたろ

いかがだったでしょうか?今回は、不安全行動(ミス)のタイプ別指導方法を解説しました。

結論は、「特定の個人を叱らずに、しっかりと対策を考える」ということでした。

安全担当者
安全担当者

まぁ、たしかに感情的に叱ることは良くないですよね。
指導方法を改めます。

分類別の指導方法
★特定の個人を叱らずにしっかりと対策を検討しましょう。
ひこたろ
ひこたろ

不安全行動の分類と対策を押さえておきましょう。

スリップ:図らずも(意図せずに)思い違いなどによるミス
ラプス :図らずも(意図せずに)し忘れてしまうミス
ミステイク:意図した行為として、設定した目標が間違ってしまうミス
違反  :意図して不適切な目標を立てたことによるミス
【分類別の対策】
ラプス・スリップ
 絶対に守るべき部分(災害などにつながる部分)を強調する環境づくり
ミステイク
 日ごろの作業手法の見直し・トラブル時の対応徹底
違反

自らの特徴の認識を教育・正しい作業手法の訓練
安全管理
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製造業で安全衛生担当を7年経験しており、現在も継続中です。
日ごろの問題解決や安全知識を発信していき、安全担当者に選任されたかたの力になれると幸いです。

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